Introduction
僕らの通う大学には「スイキョー」と呼ばれる先生がいる。 黒のトンビコートを好んで着用する長身の男性。“推理教授”“推理狂人”“酔狂”......様々な意味を含んだその呼び名には、学生たちの畏怖の念が込められていた。威嚇するような鋭い目つきの奥から覗く彼の瞳を見ると、竦んで動けなくなってしまう学生もいるという。 彼の名前は「時切灰斗(とききり はいと)」。年齢不詳。専門は犯罪学で、キャンパスの奥の奥にある研究室で妙な授業を行っていると専らの噂だ。 でも僕たちは知っている。彼が誰より優れた探偵であることを。そして僕たちは望んでいる。彼が経験した奇怪な事件の数々を、僕たちの手で解き明かすことを。 プレイヤーの皆さんは時切灰斗氏のゼミ生の一人です。 彼の講義はかなり特殊で、彼が過去に解決してきた事件をモチーフにして自作した“マーダーミステリー”というロールプレイングゲームを使って行われます。 ゼミ生の皆さんはそのゲームを通じ、現場に出ることなく事件を体験し、推理力を磨き、犯罪者の心理を学ぶのです。 ただし本作は『マーダーミステリー風推理ゲーム』なので、プレイヤーの中に犯人を演じる人はいません。容疑者たちの事件直後の“証言”と、当時の捜査の“途中経過”のみが明かされ、全員で犯人を推理します。明かされるのはあくまで“証言”なので、全員がそれぞれ嘘をついている可能性があります。 ※ただし、容疑者たちが口裏を合わせていることはありえません。 今回扱うのは、アメリカの資産家一家で起こった殺人事件だ。 ゼミ生たちは証言と証拠をもとに事件の真相を追う。 【※プレイ中にメモをとる必要があるため、プレイ前にメモ帳などをご用意ください】
Character
メイド担当ゼミ生
めいどたんとうぜみせい
メイドの証言を担当するゼミ生です
執事担当ゼミ生
しつじたんとうぜみせい
執事の証言を担当するゼミ生です
長兄担当ゼミ生
ちょうけいたんとうぜみせい
長兄の証言を担当するゼミ生です
次兄担当ゼミ生
じけいたんとうぜみせい
次兄の証言を担当するゼミ生です
許婚担当ゼミ生
いいなずけたんとうぜみせい
許嫁の証言を担当するゼミ生です
Author's Comment
本作は、マーダーミステリーの「情報を突き合わせて真相を探る推理の部分」を抽出し、全員で協力して事件の真相を探る推理ゲームにしました。 マーダーミステリーが初めてで犯人役をやるのはちょっと……と言う方や、ゲームの流れを理解したいという方におすすめできるような設計になっています。