悪人である彼はこう言う「自分が正しい」と。 悪人である彼女はこう言う「あいつのせいだ」と。 集められた「one and three chairs：１つのそして３つの椅子」と称される4人。人呼んでボスの椅子こと「チェアーズ」。 後継者が選ばれると噂される中、一切の事業を愛娘に託すというボスーーレイシオーネ・ヴァレンタインの告白。 かつての面影をなくした娘レイナ、レイナの乳母と資産家の主治医も本音は見えない。動揺するチェアーズの4人に溜まる不満と募る不信。 そして、不穏の幕開けとなる資産家の死。末路に立ち会うこととなった、６人と屋敷の住人達。 彼らは残された意思を黙殺し奸計を巡らす。 レイシオーネの望みなど、どうでもいい。自分が欲するもののためならば。 ――どうせここには、人殺ししかいない。 憎悪が胎動し漆黒の中で呼吸する。 悪魔が暗闇に潜み暗黒を吐きだす。 ここに集う者たちは口をそろえて言う「ならば、殺せばいいじゃないか」と。 真相はどこに。そして。 悪意の行方は、どこに。

知床に旅行に来た一団。 現地では数ヶ月前から神出鬼没の怪物ヒグマ『OSO6C90』の被害に悩まされていた。 通常なら中止されるはずのガイドツアーが何故か決行され、さらに天候悪化と共に、泥沼の行程でツアーが敢行される。 何事もなく山小屋へと辿り着けるかと思った矢先、ヒグマの襲撃を受けてメンバーは散り散りになってしまう。 なんとか山小屋へと集合したと思ったら、そこにはガイドツアーの主催者の無惨な姿が……！ 一見、ヒグマの犯行のように思えるが、果たしてこれは獣の仕業なのか、獣のような人間の仕業なのか……！？ そして一行は、無事下山することができるのだろうか？ 決死の縦走が今、始まる。

　2032年、地球。 　第三次世界大戦の気配とウィルスの感染爆発をどうにか乗り切った各国の首脳は、「ワンアース（１つの地球）」をスローガンとし、新たなる資源獲得のための国際宇宙開発組織を発足させた。日本・筑波に作られた最新の宇宙開発研究所には、さまざまな国から優秀な科学者・技術者たちが集う。その研究所が２周年の節目を直前に控えた夜のこと、敷地内の試験棟で異常な放射線量を知らせる警報が鳴った。職員たちが慌てて屋外へ一時避難したところ、直後に別の実験棟で大規模な爆発が発生。いったい何が？ 　放射線専門の職員が周囲の空気洗浄を済ませたのち、爆発現場を見に行くと、遠巻きにでもわかった――爆心地であろう部屋の真ん中に男が倒れている。 　あなたたちの上司、この研究所の所長だ。 　彼は、この研究所肝入りの最新大型実験装置のそばで息絶えており、全身が爆発により焼けただれていた。

　気が付くと貴方達は、見知らぬ部屋にいた。 　貴方を含めて、7人の人間が同じ部屋にいた。 　1人が口を開き、困惑する皆に告げる。 　今からこの7人で殺し合いをする――と。

「親愛なるニクタ・オブリ様。 あなたの血を、飲みたい。 XX月XX日。ご自慢の立派な邸宅まで伺おう。 派手に歓迎してくれ。 あなたは魅力的で支配力もある。 そんなあなたの最期を左右するのは、私が、ふさわしい。」 吸血鬼から予告状が届いた。 領主はその被害から逃れるべく、家族と使用人を連れ、邸宅から離れた宿屋へと向かった。 滞在期間は休暇もかねて数週間を予定している。 ただのいたずらだ。きっと吸血鬼は来ない。 楽しいバカンスになる、そう思っていた。 しかし翌朝。 領主の遺体が見つかった。 首筋には大きな噛み痕のようなものが残されていた。 この宿屋に吸血鬼は紛れ込んでいるのか。 だとすればそれは、どんな形をしているのだろうか。 愛の形式は多角的で、流動する。 あなたはその様々な形を捉えられるだろうか。

今から100年前、彼方より隕石が落下。その隕石により空いた穴“The Hole”から“大災の竜”が現れ、世界は滅亡の危機にさらされた。人々が絶望の淵に立たされたその時、特別な力――ジルパワーに目覚めた英雄たちが現れ、世界はかろうじて滅亡を逃れた。 それから100年後……。今も“The Hole”は禍々しくその口を開いている。二度とあの惨劇を起こさぬよう、“The Hole”を塞ぐための調査隊が結成された。彼らが様々な困難を乗り越え、いよいよ明日からは”The Hole”直下の海に出ようとしたその夜のこと。仲間の一人が凄惨な死体となって発見される。 “コロシアム”という密室で行われた殺人 地元住民が目撃した”大災の竜” そして更なる惨劇―― 鍵を握るのは“Re:CALL（リコール）” これは、ジルコンの世界で体験する本格ミステリー。

遥か昔から、忌み嫌われ、また畏敬される場所――それが「オニロ島」。 伝えられるところによれば、1度足を踏み入れた者は、2度と帰ってくることの出来ない、禁断の島である。 ある日、不意にその島の周囲を、狂気を孕むかのような嵐が取り巻いた。 嵐は収まることなく、日に日にその勢いを増し、国「フリーダム」へも未曾有の自然災害をもたらす。 この危機を前に、勇気ある者たちが次々と調査隊として派遣されたが、誰一人として帰還を許されなかった。 そして、数多の犠牲の中で、ただ1人――ジーンだけが、帰ってきたのだ。 「オニロ島に、すべての元凶がある。それを壊せば、我々は救われる……」 ジーンの一言で、再び調査隊が結成された。 あなた達は調査隊としてオニロ島を目指す。果たして島にたどり着くことは出来るのか。嵐を止められるのか。

勇気の国「ブレイブ」。 ビールが名産品のこの国で「激ヤバビール」が開発されたという噂が各国を駆け巡った。ブレイブ国女王が最初のひと口をつけたとき、思わず「激ヤバぁ！」と叫んだことからあまりにも美味であることは想像に難（かた）くない。 世界中のビール愛好家はその琥珀色の奇跡を一口飲みたいと、願いを口にし、あるいは行動した。中にはあまりに過激な行為も見受けられ、戦争の火種にもなりかねないと専門家は話した。 本日はその激ヤバビールの試飲会である。女王の名の下に、正統な宴席が設けられたのである。各国は代表者を選任し、激ヤバビールの試飲会に参加を表明した。 代表者となった、責任のある者、あるいはただ幸運だった者。 数奇な機運に誘われたかのように巡り合った参加者たちは、やがて世界を揺るがす大事件に巻き込まれることになる。

年に一度、ジルコンの力を活用した世界中の最先端技術が集結する「ジルコン・シンポジウム」 虹色に輝く空と、８本足の馬に引かれた大型馬車が駆け巡る華やかな会場には、観客たちの興奮と期待に満ち溢れている。最大の見どころは、各国代表の一般参加者による新発明のコンテスト。これまで未来を切り拓く数々の新技術が披露されてきたコンテストに観客の注目が集まる。 しかし、大勢の観客が見守る中、司会者がステージ上で突然倒れてしまう。 参加者たちが持ち込んだ新しい技術が犯行に使われたのか？果たして、事件の真相とは？ ジルコン技術の未来と影。『PROJECT ZIRCON』の世界観で繰り広げられる壮大な謎解きと騙し合いの幕が、今ここに上がる。

理知的で冷静な裁判官。彼は法と証拠を基にすべてを判断し、街の秩序を守る使命を果たしてきた。しかし、ある日、彼の前に立ちはだかったのは、単純な犯罪ではなかった。確かに被告人の罪は証拠によって裏付けられていたが、その事件の背後に隠されたものは、彼の想像を超えるものだった。被告人が黙秘権を行使することで、真実に迫ることができず、彼は歯がゆさを覚える。 そんな中、裁判所に新たに加わった臨時職員。明るく、どこか掴みどころのない雰囲気を持つ彼女は、周囲とすぐに打ち解け、良好な関係を築いていく。 法と倫理の境界線は曖昧になり、思いもよらない真実が浮かび上がる。正義とは何か？　真実に到達するためには、どこまで踏み込むべきなのか――。 それぞれの信念がぶつかり合う時、何を守り、何を犠牲にするのか。決断の時が来る。