ここは都内にある猫カフェ「キャット・テイル」。 きなこ、あんこ、おもちの三匹の猫が、今日も客に向かって愛想を振りまいていた。 三匹は生まれたときから一緒の仲良し。 きなこはチャトラ。 あんこはクロネコ。 おもちはシロネコ。 名前の通りの風貌で、三匹とも大人気だ。 ある日の朝、ボス的存在の三毛猫、みたらしのエサを入れた皿からカリカリが無くなるという事件が起こる。 その前の晩に動けたのは三匹だけと判明して……

はるか、まお、ゆうき、れいの四人は女装男子だ。 四人共、【101回目の異世界転生を】（通称：ひゃくてん）というアニメのファンで、出会ってから何度もオフ会を重ねている。 今回のオフ会はアニメコラボカラオケで行われた。 採点で90点以上を取るとコースターが貰えるというイベントだ。 女装した四人がカラオケを楽しんでいると、店員が部屋をノックした後に入って来て言った。 「お客様、落とし物を届けに来ました……」 この階には四人しか居ない。 なので、落とし物は恐らく四人の内の誰かの物だ。 落とし物はハンカチ。 「このハンカチが『女子トイレ』に落ちてましたよ」 「「「「女子トイレ！？」」」」 おいおい、この中に一人、女が混じっているぞ？ 女装男子じゃないのは誰だ？

古代。 ぷてら、てぃらの、とぷす……恐竜ちゃんたち三兄弟は、今日も、穏やかな日々を過ごしていた。 三匹は、みなしご。 血は繋がっていないが、いつも仲良し。 そして、皆が、ままざうるすの事が大好きだ。 優しい、ままざうるすは、今日も三匹の為に、ご飯を探しに行ってくれていた。 しかし、いつまでも、このままではいけない！ そろそろ三匹とも独り立ちしたい、と考えていた。 ある日、三匹は、ままざうるすに、その事を打ち明ける。ままざうるすは、悲しい目をして「三匹、同時に居なくなるなんて嫌！」と泣いた。 「せめて一匹ずつにして！」 ままざうるすの言葉に従う三匹。旅立てるのは一匹。自分が一番、大人であると証明しなければ、ならない。 こうして、三匹の話し合いが始まった。 【注意】 ミステリーというよりも、プレゼンテーションをするシナリオです。 恐竜ちゃんたちの意見を聞いて、独り立ちするのは誰かを「ままざうるす」が決めます。 シナリオの特性上、「ままざうるす」役の人だけが、特殊なプレイをしなければならないので、ゲーム開始前に配役を決めておく事を推奨します。

学生たちの間で大流行している噓発見器アプリ「ピノキオの鼻」。 アプリを開くとピノキオの絵があって、嘘の発言を聞く度に鼻を伸ばす……という物だ。 その様(さま)が滑稽(こっけい)だが可愛らしくて、皆が面白がって使っていた。 「田町」は、そんなクラスメイトのことを馬鹿だと思っている。 「倉田」もそんな「田町」の意見に賛同していた。 しかし、「倉田」の尊敬する心理学者が、「ピノキオの鼻」を監修していると知り……

「陽炎村」……山奥にある、その村は自然豊かで住みやすいと評判である。 様々な絶景スポットや、名物の郷土料理などでも有名だ。 しかし、なによりも陽炎村を有名たらしめるのは「冷焔蝶(れいえんちょう)」という幻の蝶の存在。 陽炎村の近くで観測できる希少な種類の蝶である。 「冷焔蝶」を見ることが出来た者は「願いを一つだけ叶えてもらえる」という伝説があるほどだ。 これは、そんな幻の蝶に惹かれた三人の少年の物語。

ここは極寒の地、南極。 かしわ、ぼたん、もみじの3匹の兄弟ペンギンは悩んでいた。 3匹の父親である「パパペンギン」が卵を温め始めて、２ヶ月ほどが経つ。 そろそろ「ママペンギン」と卵を温める役目を交代する時期だが、「ママペンギン」が帰って来る気配が一向にしないのだ。 ドンドンやせ細っていく「パパペンギン」を見て、3匹は「ママペンギン」を探すことにした。 しかし南極には、ペンギンの天敵、カモメ、シャチ、アザラシなども居る……。 果たして３匹は、そんな過酷な状況の中、「ママペンギン」を見つけることが出来るのか？

アメイ、クレナ、カラス、ギンネは同じ進学校に通う、仲良し四人組。 ある日、そんな四人の前に異世界からやってきた「シロカ」と名乗る女性が現れる。 「もう一度、私たちの世界を救ってください！」 シロカの言葉に戸惑う四人。 シロカが言うには、四人の内の一人が、以前、異世界転生をして、シロカの世界を救ったことがあるらしい。 しかし、四人とも身に覚えがなかった。 一体、誰が異世界転生者なのか。 【注意】 ミステリーというよりも、ディスカッションをするシナリオです。 「明確な推理導線」はありません。 四人の意見を聞いて、異世界転生を経験したのは誰かを「シロカ」が決めます。 シナリオの特性上、「シロカ」役の人だけが、特殊なプレイをしなければならないので、ゲーム開始前に役を決めておく事を推奨します。

そのオークションサイトでは何でも買えた。 例えば、ゲームのアカウントや、免許の点数、誰に投票するかといった権利まで、何でも買えた。 最近、私が買った物で高価な物と言えば「世界的に有名な女優のキス」だ。 今日も私は、サイトに目を通す。 この世界は、狂っていて面白い。 そこで、私は、一人の「少年」を買った……

「すし銀」は連日超満員の老舗（しにせ）のお寿司屋さん。 しかし、ここ数日、閑古鳥（かんこどり）が鳴いていた。 最近、話題となっている動画のせいだ。 動画の中身は、回転寿司チェーン店で、とある学生たちが、しょうゆ差しの注ぎ口をなめまわしたり、他の客が席を外している瞬間にイタズラしたり、といった悪質なもの。 お寿司屋さんに罪などない。 だが、それを見た客たちは、しばらくの間、お寿司を食べるのをやめよう……といった流れになってしまっていた。 「すし銀」の大将は、お客さんを取り戻すため、店のネタの中で一番美味しいネタを半額にするセールを思いつく。 しかし、どのネタが一番美味しいのかなど、大将は決められなかった。 すると、寿司ネタたちが急に大将に話しかける。 突然の出来事に戸惑う大将。 寿司ネタたちは、全員が自分が一番美味しい！と主張する。 大将は、どのネタを選ぶのか…… 【注意】 ミステリーというよりも、プレゼンテーションをするシナリオです。 寿司ネタの意見を聞いて、一番美味しいのはどれかを「大将」が決めます。 シナリオの特性上、「大将」役の人だけが、特殊なプレイをしなければならないので、ゲーム開始前に配役を決めておく事を推奨します。

マッチングアプリ「トモツク」にて、四人の男子大学生、目黒、上野、大崎、神田が、とある女性とマッチングした。女性の名前は「アキハ」。プロフィールには女性の後ろ姿の写真。彼女の知的で丁寧な文章に、四人の男子大学生は心を奪われていた。ある日、彼女が送ってきた写真を元に、四人はアキハの職場を特定する。「一目だけでも見てみたい……」。そんな想いを胸に、四人はアキハの職場であるショッピングモールへやってきたのだった。