女王未遂
日部星花・ウズプロダクション
その帝国は、西と東の都市に分かれ、長らく内戦をしていた。
しかしある時、その内戦をようやく終わらせる目途が立ったということで、とあるホテルにて、西と東の代表者が秘密の会談に臨むこととなった。
外交官による公式発表の前に事前準備として密会するのは、東西でそれぞれ2人ずつ選ばれた腕の立つスパイ。密会を招集したのはその国で最も優秀なスパイ・・【女王】のコードネームを持つ、顔も名前も容姿も性別も不明の、東陣営のスパイ・マスターである。
しかし、いざ開催場所のホテルに集まった代表者のスパイ4名は、絶句することとなる。
秘密の会談。その場所に選ばれていたスイートルームに、なんと、仮面をつけた女性が血を流して死んでいたからであった。
この女が【女王】なのだろうか。一体、誰がこの女を殺したのだろう。