杪夏
密き
暑さが残る8月の終わり。
都会を離れた孤島の別荘には、大学時代を共に過ごした仲間たちが集まっていた。
一人は結婚を間近に、皆がどこかそわそわと浮かれている。
賑やかで贅沢な休日だった。
しかし予期せぬ出来事が場を一変させた。
嵐の夕刻、一つの死体が生まれる。
これが私の、最後の夏。
これは私が、死ぬ物語。
幾星霜の魔女
密き・薬師寺ニル
ある日、
北の魔女が、死んだ。
それは、この世界の秩序を乱す、一つの大事件だった。
殺された?どうして、誰がそんなことを?
楽しかったお茶会は、終わってしまった。