マリスシリーズ
(3作品)
同じ世界観で描かれた2作品『星空のマリス』『荒廃のマリス』と、その前日譚『幻想のマリス』。 3作品はどの順番でもプレイ可能。 作者:イバラユーギ
星空のマリス
イバラユーギ
「知識は罪だ」
人類が長い時間をかけ辿り着いた、たったひとつの真実。
人は知る事で憎み、知る事で争い、知る事で殺し、知る事で滅んだ。
地下に逃げた我々は、その学びを決して忘れる事なく、否、決して思い出す事なく生きていこう。
―――。
朝が来ると光が差し込み、やがて空が橙色に染まり、そして静かな夜が訪れる。
このシステムを思いつき開発した人は、きっと素晴らしい人だろう。
だって、朝焼けを見ていると、今日も頑張ろうって思えるから。
だって、夕暮れを見ていると、優しい気持ちになれるから。
だって、星空を見ていると、明日を待ち望んで眠れるから。
―――この世界は素晴らしい物で溢れている。
作り物のように美しく、気味が悪いくらいに優しい。
そんな悲劇が似合わない世界で。
あなたたちのお話が、はじまります。
7
人
180
分
1400
2024/07/07公開
荒廃のマリス
イバラユーギ
「無知は罪だ」
好奇心を、探求心を、向上心を、絶やすことなく燃やし続けろ。
死を無駄にするな、少しでも前に進め。
考え続けろ。自分の代では不可能でも、いつかきっと叶うと信じて。
―――。
空は、見えない。
太陽光が大気中で反射し、薄気味悪く輝いている。
空を包み隠す紫色の靄が、どこか美しくも思えてしまう。
人類は、1000年程前に滅びた。
原因は、生物兵器として作られたとあるウィルスだ。そいつは瞬く間に世界中に波及し命を奪っていった。
その結果、偶然抗体を持っていた一握りの人間を除き、ほとんどの人類がいなくなってしまう。
すべてを失い、それでも生き残った人類は、長い時間をかけて少しずつ文明を取り戻していく。
人類が自ら作りあげ、人類を滅ぼしたそのウィルスを、人類は「マリス」と名付けた。
7
人
180
分
1400
2024/08/31公開
幻想のマリス
イバラユーギ
白い壁と天井、長い廊下。
透明な硝子、白衣を着た大人たち、冷たい視線。
無機質な部屋、四つのベッド。
……マリス先生。
―――子供たちの世界は、それが全てだった。
4
人
120
分
2024/10/20公開